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2019年1月よりみかづきが待望のドラマ化します!

キャストも決まり期待感しかない本作のネタバレを一挙大公開します!

キャストはこちら

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早速みかづきのあらすじとネタバレを見ていきましょう~

本の感想はこちら

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『みかづき』各章ごとのあらすじ&ネタバレ

© SHUEISHA

第1章 瞳の法則 (大島五郎視点)

吾郎は小学校の用務員として働く22歳。

先生よりも年齢が近いということもあり生徒からは慕われており、放課後定期的に勉強を教えている。

吾郎に教えられた生徒は学年55番の生徒が10番になったり、30点しか取れなかった生徒が80点や90点を取れるようになったりすることから噂はたちまち広がり、”大島教室”として親しまれていた。

 

なぜかというと吾郎は瞳の法則を見つけたからである。

勉強ができない子は集中力がない。集中力がない子は瞳に落ち着きがない。

まずは何よりも視線を一点にすえさせることが最初の一歩なのである。

その一歩さえ踏み出せば多くの子は自ずから歩みだすのだ。

 

しかしそんな大島教室に蕗子という一人の女の子が現れる。

彼女は視線が揺らいでおらず、問題が分からないわけではないはずなのに質問に来るのであった。

なぜか?それがただ気になってはいるがわからずじまいでいた。

ある日勉強中に野良犬が迷い込んだということで、一旦大島教室を自習にし野良犬を外に逃がした後、教室に戻るとそこには吾郎の口ぐせを連発する蕗子がいた。

 

その後話を聞くとお母さんに見て来なさいと頼ませたという答えが帰ってきた。

なぜかはすぐに分かった。次の日の大島教室には母親が見学に訪れたからだ。

話を聞くと塾を立ち上げるから来てくれとの勧誘だった。

その時の誘い文句は「どうか私と道連れになって下さい」というものだ。

 

彼女は教員免許を持っているものの先生にはならなかったという。

その理由は学校は怖い。教育は信じられないからというものだった。

軍事教育を徹底していたのに敗戦をキッカケに平和を唱え始め、正義の物差しをいとも簡単にすりかえた教育に不信感を覚えたのである。

 

その誘い文句とともに頭を下げた彼女はいつまでも頭を下げ続けた。

この時代には塾は一般的なものではなく、吾郎も塾の存在を知らなかった。

知らないものに誘われても返答のしようがない。その時の情景を筆者はひれふす女と、かたまる男と表現している。

 

現在の仕事に不満がない吾郎は断りを入れた。

しかしそんな時に校長宛に一通の手紙が届く、内容は大島吾郎は学童の母親と密会している。

破廉恥な人物を雇っている学校に安心して我が子を預けられないというものである。

実際吾郎は勉強を教えた学童の親からお礼を言われており、ごく稀に誘惑に負けることもあった。

そのため腹をくくって認めた吾郎は学校を去ることになった。

 

行くあてもなく、千明の元を訪れることにする。

その時にもう一度塾講師の打診を受けることになるのだが、後一歩が踏み出せなかった。

その時、蕗子から吾郎さんの元で勉強したい。一緒に居られるのが嬉しいとの言葉を受け打診をのむ。

 

学校教育が太陽だとしたら、塾は月のような存在になると思うんです。太陽の光を十分に吸収できない子どもたちを、暗がりの中で静かに照らす月。今はまだ儚げな三日月にすぎないけれど、かならず、満ちていきますわ。

この言葉とともに…

 

第2章 月光と暗雲 (大島五郎視点)

昭和39年2月吾郎が千明とともに八千代塾を開塾して2年が経とうとしていた。

吾郎は千明と結婚しており、千明はお腹に子供を宿している。

八千代塾も定員が満員であり入塾を断っている状態だ。

しかし世間の目は白く、新聞では塾は子どもを食いものにする悪徳商売だなどと揶揄されていた。

子どのの間でももちろん浸透しており、塾を経営する両親の子どもとして蕗子は塾子と呼ばれていた

 

塾はけしからん。でもそんなに流行っているなら、自分の子どもだけは通わせたい。それが親というものです。

千明の体が心配である吾郎は来季は授業数をさらに減らしたいと考えていた。

吾郎は千明にはもっと家庭を大切にしてほしいという思いがあり蕗子が寂しがっていることに気がついて欲しかった。

 

以前吾郎が蕗子と会話した際にこんなことを言っていた。

お勉強や、いろいろなことを教わるっていうのは、脳を受け継ぐってことでしょう?お母さんは国民学校で軍国主義を習ってきてそんな教えは信じなかったというけど、兵隊さんみたいになったのはその教育のせいなんじゃないかと。

塾が最優先のお母さんよりもお父さんの味方である蕗子の気持ちに気がついて欲しかった。

 

しかし千明は大手塾の勢いに中小塾が淘汰されていく現状に不安を覚えてか、事業拡大を推し進める。

勝己塾という近所の塾と共同経営を企んだのだ。

 

吾郎と千明の意見は対立し冷戦が勃発。

その冷戦の4日目に蕗子の帰りが遅かった。

理由は家にいると疲れるというものだった。

大人のいさかいがいかに子どもの心を傷つけるかを思い知らされた吾郎だった。

 

塾のことを家庭に持ち込んではいけないと悟った吾郎に対して蕗子は普通の家族みたいにお出掛けしたいと提案します。

昔から行きたいと言っていた谷津遊園に行くことにしました。

2人でジェットコースターに乗ったときに露子は本当の気持ちをさらけ出したのです。

塾が大きくなったらもう塾子って呼ばれなくなるでしょ?と…

 

その後、祖母に共同経営をどう思うか尋ねると思いもよらぬ言葉が返ってきた。

昔祖母がいかがわしいお店で働いていたとの理由で差別を受けた経験があると告白。

親の職業で子どもにみじめな思いをさせるのが情けないのを一番知っているのは千明だと言った。

蕗子にそんな思いをさせていることに一番責任を感じていたのは千明だったのだ。

そのことで事業拡大に積極的になっていたのだ。

 

その思いを知ると同時に祖母から蕗子の夢を聞いた。

八千代塾の先生になってお父さんの助手になることだそうだ。

吾郎は決心を固めることになる。そして千明に共同経営に前向きである旨を伝えた。

すると千明からは共同経営をしたあかつきには自身の担当授業を減らすという申し出があった。

 

千明自身も教える才能がないことは分かっており、吾郎先生には敵わないと思っていた。

しかし子どもの教育に寄与したいという熱い思いを持っているのは誰もが知っていた。

そんな千明は熱意と実力はまた別の話でしょうと言ったがその時唇が小刻みに揺れているのが分かった。

千明は大島吾郎という才能に夢を託したのだ。

奇しくも蕗子の夢を知った同じ日に千明の夢も背負うことになった。

 

第3章 青い嵐 (大島五郎視点)

昭和46年吾郎には新しい家族ができていた。

蕗子は高校生となり小学1年生の次女蘭と2歳の三女菜々美がいるのだ。

蕗子は手がかからない子で常に周囲を気づかう子に育ったが、蘭は我が強く自分本位の正しさに固執し集団においては問題行動とも取れる行動を幾度も重ね呼び出しをくらうことも度々あった。

子育てに悩んでいた頃、八千代進塾は快進撃を続け5人の教師で事業を拡大していた。

さらにもう一人卒業生である川上孝一を教師として招き入れようとしていた。

 

蘭が学校で問題を起こしたということで謝りに行った吾郎達の帰りを蕗子は校門前で待っていた。

その帰り道で蕗子は将来学校の先生を目指すべく教育学部に進学することを伝える。

夢は八千代塾に入ってお父さんの助手になるという言葉を信じていた吾郎にとっては信じがたい話だった。

 

なぜなら吾郎にとって蕗子は運命の人だからだ。

彼女がいなければ吾郎は千明と出会わなかった。

結婚して家庭を持つことになったのも塾の先生になったのも彼女無くしてはありえない。

吾郎にとってはある意味千明以上に特別な存在だったからだ。

 

しかし蕗子は教師への思いはかたいようだ。

「昔からお母さんが苦手だったの。強靭な意志の力を持って我が道を行くあの人が怖かった。一緒にいると自分まで染まってしまいそうな気がして。でもどれだけ必死で逃れようとしても、やっぱり足元にはあの人の影があるの。お父さんやお母さんを見て育ったから教育関係の仕事がしたいとは考えていたけど、塾じゃダメ。塾じゃお母さんから逃げられない。お母さんが敵視しているものの真の姿を、自分自身の目で確かめたい。そんな思いもあるんです。」

そう聞いた吾郎には味方になってあげる以外の選択肢がありませんでした。

 

一方塾はマスコミの取材を受けるまでに成長しており塾生共々今日の放送を楽しみにしていました。

しかしそこで放送されたのは塾の姿ではなく祖母が塾生の母親相手に相談に乗る姿でした。

受験に追われた母親の心の拠り所になっているというもので決して塾の本来の形を写すものではありませんでした。

受験戦争と題して盛り上げ始めたのもマスコミだし、情報操作が行われていることに不満があるも納得するしかない吾郎たちでした。

 

第4章 星々が沈む時間 (大島五郎視点)

昭和54年通塾率が20%にもなり塾の地位が確立された。

しかし果たして塾の地位があがったのか、はたまた学校の地位が下がった結果か。

 

吾郎は塾長の傍ら本の出版を志しスホムリンスキーの教育理念を世間に広めた。

奇しくもこのスホムリンスキーを進めてきた女性である一枝に心を奪われ枕を交わしたことにより千明との関係に亀裂をもたらすことになった。

 

蕗子は24歳となり念願の教師として3年目を迎えている。最近は悩んでいる様子だが理由がわからず困惑していた。

その最中塾では4人の教師が一気に辞職するという事件が起きる。

大手塾の引き抜きにあったのだ。

 

その穴埋めのため補修に赴いた吾郎が唖然としたのには理由がある。

なんと通常よりも早い単元を教えており、その決定を下したのは千明だった。

吾郎は千明がいった太陽が照らしきれない子どもたちを照らす月という理想像から補修塾にこだわっており、学校教育よりも先行して教える進学塾のようなやり方には反対だったのだ。

更に自分には相談なしに決定を下した千明にも不信感しかない。

 

口論の末に君は変わってしまったと口にした。

この一言からも、既に戻ることのできないところまで来てしまったのが分かる。

 

その口論に嫌気がさした3姉妹のうち蘭が家を飛び出した。

夜道で動転し額に怪我を負ってしまった蘭の額の傷が心配で堪らない吾郎は名医に診てもらおうと千明に持ちかけるも心配いらないの一点張りだった。

 

その時吾郎はそれでも母親かと言った。

目を赤くした千明から思いもよらない言葉が投げかけられた。

祖母の内蔵に悪性の腫瘍が見つかったそうなのだ。

1センチ程度の傷一つでぎゃあぎゃあ騒いでられるのは何も知らないからだと

 

しかも露子は聞いたのち父親には黙っておこうと言ったそうだ。

理由は露子も救われたスホムリンスキーを世に広めて欲しかった。

そして慣れない仕事を頑張っている父親に心配をかけたくないというものだった。

 

祖母の病は末期を迎えており昭和55年享年64歳で息を引きとった。

この一撃は大島家に重くのしかかり露子と菜々美の心が荒んでいった。

吾郎は家族に尽くそうと心に決め自宅での時間を大切にした。

その逆に千明は仕事にますます打ち込み喪失感を埋めているかのようにもみえた。

 

祖母の死後49日を迎えた翌夕に事件は起きた千明から自社ビルを購入して進学塾への仲間入りを迫られたのだ。

吾郎は見極める時間が欲しいと冷静だったが千明からはYESか塾長の座を降りるかの2択を迫られる。

吾郎の出した答えは塾長を退くというものだった

 

第5章 津田沼戦争 (大島千明:旧姓赤坂視点)

千明が塾長となり4年が経過した昭和59年。

塾長との代償に吾郎を失い状況も変わった。

蕗子はお母さんがお父さんにしたこと、私は絶対に許さないと言う言葉を残し消息をたった。

蘭は大学生になり一人暮らしを始め、家に残ったのは菜々美だけである。

 

中学生の通塾率が50%にも及び塾が増殖し生存競争は熾烈を極め津田沼戦争と呼ばれていた。

そんな中でも千明は攻めの姿勢で種々の方策を打ち出し着実に結果を出してきた。

 

しかし足を引っ張る輩は存在し誹謗中傷が書かれたビラが出回った。

その内容は女塾長は人にあらず、その正体はメスカマキリにして悪名も高いというもの。

子供の成績を上げるためならば体罰も厭わないというものだった。

そんな問題を一手に解決しようとしたのがアルバイトの蘭だった。

彼女は教師としての素質はないが、経営者としての素質は随一である。

蘭の機転により問題は解決したが、もう一つ家庭の問題を抱えていたのだ。

 

そう菜々美が中学生になってから不良化したのだ。

高校進学を無駄と評する彼女の意見は至極真っ当であり、自分で考えて決めたと言った。

亡き父の最期の言葉が誰の言葉にも惑わされずに、自分の頭で考え続けるんだ。

考えて、考えて、考えて、人が言うまやかしの正義ではなく、君だけの真実の道を行けと言う言葉を娘たちにも口癖のように聞かせた。

その結果がこれである。

 

そんな思いが彼女を締め付けふと考えてしまう。

いつからだろう。

保護者たちから嫌われ、子供たちからも吾郎ほど好かれず、教師としての自分自身に見切りをつけたころか。塾の悪評が娘たちの人生に障るのではないかと恐れを抱き始めたころか。金に無頓着な吾郎に代わって金勘定を担い、子供たちの点数よりも決算の数字に一喜一憂し始めたころか。いつしか初心は野心に変わり、塾を大きくすること、いっぱしの組織として認められることが最大の目的と化していた。それを堕落と呼ぶのなら、とうの昔に自分は堕ちるところまで落ちていたのかもしれない。蘭のことを言えた義理ではない。

自分もまた教育者としてとうに死んでいた。

 

そんなことを思いながら古本屋でふと足を止めたらスホムリンスキーを追いかけてが目に入った。

紛れもなく吾郎の本である。

塾を大きくするキッカケとなり夫婦別れの一因となった評伝である。

その本を買ったところで偶然の出会いをする。

そう目の前にいたのは一枝だったのだ。

 

一枝から聞いたことは思いもよらぬ一言だったなんと蕗子は元塾講師で吾郎の解任とともに辞職した上田と結婚して赤ちゃんができたと言うことだった。

赤ちゃんの名前は一郎である。千明は歓喜と絶望のを味わった。

 

時同じくして事件は起きた稲毛校の教師がストライキを起こしたのだ。

待遇の改善と賃金アップを申し出てきた。

小笠原という男が手動で人間性を二の次にしたやり方が塾の質を落とした責任をとれとまでいってきた。

 

正直千明は迷っていた。

しかしその場にいた蘭がその場を収める。屈してはいけないと、、、小笠原は辞職した。

その時に大島吾郎と殉死すべきだった。心残りはそれだけだといった。

赤ちゃんの一郎といい吾郎の影からは逃れられないことを悟った千明だった。

 

疲れて家に帰ると菜々美が友達と勉強していた。受験をする事にしたそうだ。

千明は昔懐かしく勉強を教えた。

レベルは低いが好奇心旺盛に勉強する姿に昔を思い出した。

菜々美が受験を志した背景には吾郎がいるようだ。菜々美から正月に会いにいったと告げられる。

知らなかったがやはり子供たちとは連絡を取り合っているようだ。

いとも簡単に菜々美の心を入れ替えた吾郎に敗北感を感じた。

 

いろんな世界を見たいという菜々美に吾郎は海外の話をしたそうだ。

海外には塾がないかわりに私立がユリークな授業を展開している。

菜々美から単純な疑問をぶつけられ絶句した。

なんで塾だったの?私立の学校創っちゃっても良かったんじゃないの?

第三の道を提示され、空にあるのは太陽と月だけではなく、無数の星が瞬いているのを初めて知ったようだった。

 

第6章 最期の夢 (大島千明:旧姓赤坂視点)

平成4年千明は蕗子に会いに行く。

私立学校を運営しようと思いその力を貸して欲しいと申し入れるためだ。

蘭には反対されたが最期の夢として成功させたい。

 

蕗子から問われたのは千明にとって理想の教育とは何かだった。

物事をうのみにせずに自分たちの頭で問いなおす。

点数主義では教えられない本当の民主教育。

考える力を育てるカリキュラムの復活こそが千明の目指す教育だ。

 

もう力を貸してもらえるのは時間の問題だった・・・が・・・

蕗子の答えはこうだ。

確かに公立学校に真の教育はない。改革を進めても一向に問題は解決しない。終いには教師が病んでしまう時代である。しかしだからこそ公立教員でありたい。真の教育を受けられない子どもがそこにはいる。全員が私立の学校に通うことは不可能である。学びの場を選べない子供たちに寄り添ってともに学びあう。定められた条件の中で精一杯するのが私の本望です。

二人目の孫である杏をみて上田と結婚して幸せになって良かったと言った。

 

すると蕗子は祖母の遺言に従ったといった。結婚相手は程よく鈍感でおおらかな人がいいと…

そして千明も母親の遺言を思い出した。

余計なお世話だしあくまで決めるのはあなた自身。

ただ、吾郎さんが、自分自身の人生を生きられるように、そろそろ、あなた、彼を解放してあげたらどうかしら。

 

京に戻ると文部省が塾の実態を本格調査に乗り出すとある。

事務局長の国分寺から周りの塾との連携強化を打診され快諾した。

さらに国分寺からは私学経営を止めるよう説得される。

 

事業譲渡する学園には黒い噂が絶えずあり老朽化の進みも激しく想定の予算では到底行えないとのことだった。

予算よりも問題は信頼が命である塾経営において黒い噂がある学園との繋がりが懸念される。

千明の最後の夢は夢半ばに終わりを告げることとなった。

 

文部省はさらに動きを強め偏差値脱却へとし、業者テストを廃止した。

同業者が淘汰され、自殺者まででた改革に千明はさらに国への不信感が強まっている。

そんな最中に国分寺から塾長のお考えの一部分は現行の学習指導要領と一致していると言われる。

そして国分寺から文部省にあって欲しい人がいるといわれる。

それは元塾講師であり蕗子の元恋人であった泉である。

 

彼から告げられたのは学力低下に限らず、学級崩壊、いじめ、不登校、今日とりだたされている教育病理は全てを学校教育に任せてきたからである。今後はそれを改め、地域コミュニティが一体となって子どもを育てようとする意識改革が必要である。そのコミュニティの一つに塾も数えられるべきだ。公教育と私教育が反目しあっている場合ではない。

 

それでも千明は信頼することができなかった。

塾に戻ると国分寺が用務室を掃除していた。

ここで授業に追いついていない生徒の補修を無料でしたいというのだ千明と一緒に。

理想の教育を探求する場所は私立校だけではないという計らいだった。

塾長にしか出来ないやり方で教育に関わってほしいと言われもちろんYESと返事した。

 

奇しくもそこは始まりの場所となった用務室である。

 

第7章 赤坂の血を継ぐ女たち (大島千明:旧姓赤坂視点)

平成11年還暦を迎えた千明は塾長の座を退くことを決意する。

その後任として考えているのは国分寺である。

国分寺にその旨を伝えると蘭さんが後継者だと思っていたという。

 

蘭は3年前に独立してオーキッドスクールなる個別指導塾を立ち上げていた。人材も若くて綺麗な外見重視で採用し、オシャレなブースで授業を行う。なんといっても場所は青山である。

そんな彼女は一度親元を離れ自分の力を腕試ししてその後、千葉新塾の後継者に戻ってくるつもりなのでは?とのことだった。

 

塾を継がせるのを国分寺にしたいと蘭に相談したが、お母さんの好きにすればいいじゃないと捨てゼリフを吐き帰ってしまう。

もう一度話をしたいと思ってはいるがなかなか会うことができない日々が続いた。

 

その頃、文部省が塾を学校の補完機関として容認すると公言したのである。

ようやく認められたと息巻く姿がみえるはずだったが文部省は条件を提示する。

夜7時以降は小学生への学習指導をしない。土日の営業は控える。PTAを監視役に任命するというもので要求が酷すぎた。

これには塾側全員が反発して収集がつかない。

 

そのことをうけ文部省側はついに塾側との話し合いの場を設けることを決意する

 

泉の訪問により、千明の参加も決まり何度も話し合いが行われたが最終回の4回目にして千明は激昂した。

文部省側は塾側と話をしたいのではなく、ちゃんと話し合ったという事実を残したいだけなのだと悟った千明は対談中に帰ろうとした。

もちろん周りの塾長も賛同し全員帰る時に一人の男の声がその場を支配した。

 

今日が最後のチャンスであるなら、ぜひともラストチャンス1秒まで粘り抜き、なんらかの結果を導き出しましょう。

この会合が失敗に終われば、二度とこんな機会は訪れない。

塾と文部省の不毛な対立という負の財産を、次の世代にまで残すことになります。

なんと吾郎だった。

 

その後会議では落とし所としてPTAの監視を撤回させた。

会議が終わった後で吾郎と過去の話や子どもたちの話をした。

その時に聞かされたのが蘭が吾郎の持ち株を譲って欲しいと言われたとのことだった。

その後吾郎とともに千明は蘭のもとへ向かった。

何度も居留守を使われて怒りが増す千明に落ち着くよう悟す吾郎。

 

そんな吾郎にもう60代の私は分別をわきまえている、もう勇ましくもないといった。

吾郎は君は変わらない。狙いを決めたらどこまでも飛んでいくナイフのようでもあるし、決して満ちることのない月のようでもあると。

 

職場にたどり着いた吾郎と千明は驚きを隠せなかった。

蘭が警察に連れて行かれたと言うのだ。

講師が生徒に援助交際の相手を斡旋した疑いだというのだ。

 

講師は大方罪を認めた、しかし実際は生徒側からの相談であった事が発覚し、被害届は取り下げられることとなった。

それを聞いた千明は緊張の糸が切れたのか倒れてしまう。

蕗子の提案で精密検査を受けると腫瘍が見つかった。

 

幸いにも発覚が早く手術も成功した千明の退院祝いを待っていたのは暖かい家庭であった。

蕗子に一郎、杏、蘭にそして吾郎である。さらには蘭の婚約者までも現れた。

だがいちばんの驚きは両手に赤ちゃんを抱えた菜々美だった。名前はさくら。お父さんとは籍を入れる前に別れたと笑ってみせる菜々美に旧姓である赤坂の血を感じてしまう。

 

一方塾では国分寺からある提案を受ける。

継ぐ前にもう少し勉強させてほしい、吾郎の元でというのだ。

千明が入院している間、吾郎が補修授業の担当を代わり熱が入ったらしい。

吾郎に信頼を寄せる国分寺から塾長を吾郎に戻してはと言われる。

国分寺は千明は率直に尋ねる。吾郎が戻ってくるのは嬉しいのですか?嬉しくないのですか?

千明は嬉しいに決まっているじゃないと応えた。

 

第8章 新月 (上田一郎視点)

一郎の祖母である千明は息を引きとった。

大学4年生になった一郎は就職活動の真っ最中だった。

何も考えていないわけでは無かったが人前で話すことが苦手で就職活動が難航。

 

そんな一郎に千明は口うるさく口を出すのであった。

関係が悪循環に陥っていたが決定打となったのが、千明の「ま、どこの会社も雇ってくれなかったら、国分寺さんにお願いして、千葉新塾に入れてもらえばいいじゃない」という一言だった。

一郎は昔から教育関係だけには関わりたくないと心に決めており、希望就職先もCSR部門に力を入れている会社に絞っていたのだ。

その一言に「うっせー」と吐き捨て千明を避けるようになる。

 

時を同じくして千明は病で倒れてしまう。

一郎が病院に駆け付けたころには千明には既に声を出す力も残っておらず数分後に医師から臨終を告げられる。

祖母から人一倍愛されていたのを知っていたにも関わらず最後を険悪に包んだ自分に嫌気がさしてか何もやる気が起きなくなってしまっていた。

 

転機となったのは叔母の欄が営むお弁当屋に正社員として採用されたことだった。

宅配ついでに子供に勉強を教えるようになり、その子から他の子も困っている子がいることを告げられる。

塾が当たり前になった社会の中でも経済的に塾に通えない子がいる現実を突き付けられ教育の平等とは何かを考えさせられる。

 

一郎は遂にクレセントという無料学習支援会を設立する。

この過程には千葉新塾・塾長の国分寺や菜々美が働く貿易会社の社長藤浦の助けもありスタートさせる。

 

当初は4人しか塾生がいなかったもののボランティア団体の協力で募集者を集めることに成功した。

そう彼は味方にも恵まれたのだ。

指導する苦労を学びながら、生徒との勉強の過程で成長する一郎だった。

 

平成20年吾郎は出版を繰り返し遂に56冊目にして自伝を発表することになる。

本書の題名こそ『みかづき』

亡き妻つまり千明を偲んでのタイトルだという。

 

千明は死ぬまでずっと教育本を読んでいた。

ところが3日前本を手にしている彼女はいなかったそうだ。

教育本は常に否定的な意見が多く、改革が必要だと叫んでいた。

 

常に何かが欠けている三日月。

教育も自分と同様、そのようなものであるかもしれない。

欠けている自覚があればこそ、人は満ちよう、満ちようと研鑽をつむのかもしれない、と。

 

教育の欠陥に立ち向かおうとするつわものにこの本を送りたいと・・・

 

『みかづき』各章ごとのあらすじ&ネタバレまとめ

素晴らしい作品だと私は思います。

親である人や、これから親になる人に必ず見てほしいと思います。

 

ドラマのキャストも高橋一生など楽しみな方ばかりですので楽しみに待ってましょう!!

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