ドラマ『ストロベリーナイト』の原作小説である『ブルーマーダー』の感想を書いていきたいと思います。

姫川玲子シリーズで一番面白かったです。

もちろん今までに積み重ねてきた登場人物のキャラクター等がそうさせているのですが・・・

馴染みの登場人物が話に多く関わってくるのでイッキに読めちゃいますよ。

 

そんな『ブルーマーダー』のネタバレ有の感想を見て言って下さい!!

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『ブルーマーダー』ネタバレあらすじ

”ボコボコ”死体が発見される

池袋の所轄勤務となった姫川に死体が発見されたと連絡が入る。

現場に行くともはや原型を留めていない死体が横たわっていた。

被害者はつい六日前に仮釈放された庭田組の組長・河村丈治だった。

 

その捜査中若頭の谷崎と若頭補佐の白井も姿を消している事が分かる。

次々に暴力団や反グレと呼ばれる連中が姿を消しているという・・・

暴力団と警察の関係

下井は四課時代に組対設置に反対していた。なぜなら業務上の弊害が多すぎるからだ。

下井はこの組織編成がお偉い方のパワーゲームの一つと考えていた、つまりは昔の自慢話程度のことだと。

 

この組織編成は暴対法の施行と合わせて行われた。

暴対法が設置されてから暴力団は大人しくなった・・・わけではなく地下に潜ったと考えられている。

以前は警察が組と密に接触し動向を把握していたが、この暴対法が施行されてからは暴力団の動向把握に苦戦している。

 

暴力団に圧力をかけて法律のもと鎮静をかけたが、上手くは行かなかったということだ。

 

そんな刑事組織犯罪対策課の下井の元に、警務部監察室・管理官の伊吹が聴取に訪れる。

四課時代・現在の暴力団との繋がりについて聞かれる。

 

話を聞くと池袋界隈の暴力団の動きが不活性化しているという。

警察上層部は不活性化は組対部に犯罪の実態が把握できていないだけと考えている。

その大きな原因と考えられるのが内通者だという、そして現在の体勢に異を唱えていた下井は疑われていた。

謎の怪物”ブルーマーダー”

フィリピン人女性が急に保護を求めてきた。

池袋と言う町に恐怖を感じている様で”ブルーマーダー”という怪物がいると言う。

 

”ブルーマーダー”はいつ・どこで・だれが標的にされるか分からないモンスターで暴力団や反グレ集団では名前を出すこともはばかられる人物らしい。

そしてその男は既に20人以上も手をかけているという。

 

そのブルーマーダーを恐れて暴力団含めて反グレ集団も活動を控えるようになっていた。

下井は過去の自分の過ちを追う

四課時代の下井には木野一政という内通者がいた。

木野は元警察官で正義感が人一倍強い男だった。

しかし「警察には自分の信じる正義が存在しない」という理由で退職していた。

 

下井はその正義感を自分のために使ってほしいを頼み暴力団に潜入させ情報を得ていた。

しかしある日下井とは一切の連絡が取れなくなった。

危険な目に遭っていたかもと頭をよぎるも上司がから何とかすると言われ手を引かざるをえなかった。

 

しかし個人的に潜入させていた組の組長である諸田に話を聞きに来た。

諸田によるとある日、木野は警察の密偵だと言う密告があったためリンチした。

しかし逃げられてその後は知らないということだった。

 

すると木野がその現場に現れ諸田を殺す。

そして下井に「あの日裏切った相手を教えろ」と迫った。

木野は地獄から戻り真実を探っていた。

彼が”ブルーマーダー”だったのだ。

”ブルーマーダー”の狙いとは??

木野の目的は真実を探ることだと思っていた。

しかし姫川は”ブルーマーダー”という犯人の人物像と木野という男から本当の狙いに気がつく。

 

木野は自らが裏社会の”天敵”になることを目指していたのだ。

警察官とヤクザの両方を体感し、両方に裏切られた男の言葉がこれである。

「警察は本気で悪人を叩こうとしないし、悪人は叩かれたところで、何一つ反省なんざしやしない。奴らは刑務所なんて別荘程度にしか思ってねえからな。十年、十五年務めたって、出たら何をやるか、どういう家に押し入ったらいいか、どんなクスリを打つか、どうやって女を犯すか、どうやって他人を騙すか、脅すか・・・
かえってムショで知恵つけて、タチが悪くなって帰ってくる。そんな犯罪者の実態も知らねえで、死刑廃止だなんてホザいてるのはただの阿保だ。」

・・・

「大事なのは死刑なんだよ。こんなことやってたら、最悪の事態が待っているかもしれない。
そういう想像力が一番大切なんだ。そういう想像力でしか、世の中はよくなられえんだ。
だから俺が、その想像力を、連中に植え付けてやったわけさ。警察による摘発、捜査、逮捕、裁判やって懲役・・・
そんなのは所詮対症療法だ。いくらやってもイタチごっこ。悪を根絶なんざできない。
根絶させたいなら・・・殺すのが一番なんだよ。」

警察では出来ない正義に姫川も一定の理解を示す。

そして木野は共犯者の存在をほのめかす。

”ブルーマーダー”が一犯罪者のニックネームではなく、一つの犯罪モデルになるかもしれない。

俺のコピーはもっとタチが悪いかもしれないと・・・

元姫川班であり恋心を寄せていた菊田の今

菊田は転勤後、警察官である野崎梓と結婚していた。

警察官としても一人の女性としても尊敬していた姫川だが、同時に彼女が安らぎを求めてはいないと感じており姫川とは対照的ともいえる梓と結婚していた。

 

菊田は護送中に逃走した岩渕という男を追っていた。

情報から池袋に潜伏していることが分かり家に突入して逮捕を試みるも返り討ちにあってしまう。

そう、岩渕は”ブルーマーダー”に武術を仕込まれていたのだ。

第2の”ブルーマーダー”に成り得る男だったのだ。

 

警官は菊田だけではなかったことで、池袋での立てこもり事件が発生してしまう。

そのことを聞きつけた姫川は菊田を救出に向かう。

 

岩渕を説得する際に姫川は自身の過去を話した、もちろん菊田に向けて話したと言ってもいい。

2人ともがそれぞれに姫川の過去に思いを抱き、説得に成功する。

木野の想いは生き続ける

木野を売った犯人は警察の上層部であり上司である安東だった。

下井が突き止め聞くと、いとも簡単に自分が情報を流したと吐いて見せた。

組織編成と同時に密偵を容認することが出来なくなったからだと答えた。

「下井警部補。犯罪は時代を映す鏡と言う。警察はそれを、常に後追いすることを求められる。先回りすることは出来ない。
犯罪は日々進化し、警察組織もそれに合わせて変化する必要がある。時代が犯罪を生み、犯罪が警察を変え、また時代は移ろう。
その移ろいの中で切り捨てられたのがあなたであり、木野一政だったということだ。

下井は安東に自分やあんたや警察、裏社会に闘いを挑んだ木野の勝利だと言った。

安東は立ち去って行った。

 

木野はその会話を聞いていた。

木野は姫川に”ブルーマーダー”は俺一代で終わりです。後にも先にも、俺一人です。といった。

ブルーマーダーの想いは死に、木野の想いは行き続けるのだ。

菊田と姫川の関係

菊田は岩渕に人質にされた際に重傷を負っていたため、姫川は見舞いに訪れる。

菊田はあの話を持ち出し姫川のことを何も分かっていなかったと謝罪すると同時に、助けてもらった感謝を述べる。

 

当の姫川は自身はそこで初めて梓と会い、動揺を隠せなかったが決心もついた。

もう女性として好いてくれた菊田はもういない、それでも仕事のパートナーとして・・・

そして姫川班再招集をかけたら来てくれるか問う。

 

もちろん菊田の答えは一番に駆け付けますと言うものだった。

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小説『ブルーマーダー』感想

先ほども言いましたが、姫川シリーズで一番好きでした。

 

なんといっても今回の犯人である木野の人物像が良いですね。

個人的にはサイコパス的な犯罪よりも自分の正義を貫いていたという犯罪の方がドラマ性があって好きです。

それでも犯罪は許せないってなるはずなんですが、主人公の姫川玲子は犯人寄りの思考を持っていると言うのがこの小説の面白いところですね。

 

姫川の一番印象的だったシーンは死体処理の説明シーンです。

「しかし、犯罪者はおそらくそうは思いません。骨も肉も内臓も、解体して並べてしまえばただの物体です。そう思うことができるからこそ、処理も可能になるんです。犯罪者にとって、死体はただのゴミです。むしろ・・・」

姫川自身も犯罪者と似た感覚はこういう部分なんだろうと自覚しているのですが・・・

それにしても主人公が言うセリフじゃないよね笑

 

そして木野の正義ですが、これには賛同しかなかったです。

仕方のないことですが、警察は犯罪の後手後手に回らざる負えないと言う問題点。

そして抑止力にならなければいけない警察が抑止力としての機能を果たしていないという問題点。

 

木野のやり方はもちろん有り得ませんが、この小説で警察が警察たる所以を取り戻すキッカケになってほしいですね。

本当に自覚もって仕事している警察官ってどれくらいいるんだろうって思っちゃいましたね~

 

姫川玲子シリーズを読み始めた皆さんには是非ここまで辿り着いて欲しいです笑

その前の話も面白いので楽しんで読んで言って下さい!!

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