『ナルコス』がヤバすぎる!!
ナルコスは実在の麻薬王パブロ・エスコバルと麻薬捜査官(DEA)そしてコロンビア政府との闘いを描いたドラマです。
麻薬モノの海外ドラマと言えば『ブレイキングバッド』が超有名ですが...
『ナルコス』も負けてないです
どっちがおもしろいかで言うとやはり『ブレイキングバッド』が好きな人のほうが多いかな。
ただ血生臭さ、作品全体に流れる狂気...『ナルコス』のほうがおもしろいという人もゼロではない。
それにどっちかがおもしろいか敢えて答えるなら『ブレイキングバッド』なだけであって、面白さはかなり拮抗しています。
『ブレイキングバッド』を見たら次の麻薬ものはコレです!!コレしかないです
『ナルコス』を評価しつつブレイキングバッドとの違いも書いていきまーす
スケールが段違い。ナルコスは麻薬王vsコロンビア政府とDEA
ナルコスが圧倒的だなと思うのは話のスケールです。
麻薬王が一国の政府と戦うわけですから...いやアメリカから派遣されたDEA(麻薬取締局)とも戦うので正確には麻薬王vsアメリカ政府とコロンビア政府という構図。
麻薬王って麻薬組織を牛耳ってはいますが、ただ金持ちなだけですからね。この時点でいろいろおかしい。
そして話の展開も狂っています。
コロンビア大統領が目障りだから、乗る予定の飛行機を爆破したり(大統領は紙一重で回避)、自分が収監される刑務所を自分で建てたり...
脚本家は絶対キメてるだろ!!って思ったんですが
これなんと実話なんです
ナルコスは脚色はされていますが実話ベースで話が展開されるのでよりスリリングでリアルです。
圧倒的悪。全てを飲み込む闇の存在パブロ・エスコバル
パブロ・エスコバルの極悪非道っぷりを見ると『ブレイキングバッド』で出てきた悪役の”トゥコ・サラマンカ”や”グスタヴォ・ガス・フリング”が小物すぎて笑えます。
部下が警官を殺した時のやり取りがとんでもなく恐ろしいんです。
部下:「ボス、手下が警官を二名殺しました」
エスコバル:「その警官は下士官か将校か?」
部下:「将校です」
エスコバル:「将校は100万だ」
"100万払えばもみ消せる"ということなんですが、信じられますか?
「警官を殺しておいてお金で解決する」っていう発想がそもそもヤバいです。将校と下士官で値段が違うようで、命に値段がついている狂気の世界。
ちなみに100万ペソは現在のレートで200万円くらい。当時のレートがどんなだったか想像もつきませんが、エスコバルが金で警官殺しをもみ消していたのはホントのようです。
やってることが残虐すぎてこっちがマヒしてきます。やりたい放題の域を超えていますよね...
コロンビア政府に命を狙われてパブロ・エスコバルはこう言います。
「俺の要求に従わなければ戦争だ。街が血の海になる」と
戦争って国と国との争いでしか使わない単語ですからね...どれだけパブロ・エスコバルが権力を持っていたかわかる象徴的なセリフです。
『ブレイキング・バッド』では見れなかったような巨悪が『ナルコス』では見れます。
ぶつかる正義と悪。善とは?そして悪とは?
DEA捜査官のマーフィーがシーズン1の1話でこんな言葉を言っています。
「麻薬密売人たちから学んだことがある。善悪とは相対的なものだと」
これが非常に興味深くて、『ナルコス』ではパブロ・エスコバルを徹底的に悪には描いていません。
実際パブロ・エスコバルは貧しい人のために建物を建てたり、お金を配ったりしていました。(麻薬密売で儲けた金ですが...)
エスコバルは街の人からは尊敬を集め議員に立候補するほどでした。
時代は1989年。貧しいコロンビアに麻薬密売によってアメリカから大量にお金が流れ込んできたわけです。
恐ろしいことにエスコバルは当時世界7位の富豪でした。
大量のコカインマネーがコロンビアの経済的な発展に貢献したのは言うまでもありません。
アメリカからのお金の流出を止めたいDEA(麻薬取締局)と貧しい国に生まれお金を稼ぐ方法があったパブロ・エスコバル。
善と悪がまじりあいカオスになった当時の世界の歪みを感じて欲しい!
『ナルコス』は1話からアクセル全開。おもしろいが止まらない
『ブレイキングバッド』よりも最も優れていると思う点が最初から最後まで面白いという点。
正直『ブレイキングバッド』って最初の5話くらいまでしんどいですよね。ここで脱落してしまう人も多いです。
ですが『ナルコス』は1話目からその独特な雰囲気がプンプンでアクセル全開。最初から面白いです。
『ナルコス』を見始めて脱落する人ってかなり少ないんじゃないでしょうか。
いるとしても「話がハード過ぎた」とかそんな理由だと思います。
ハマったらめちゃくちゃおもしろいですよ。
しっかり巨悪と対峙する準備をして心して観てください。
シーズン2までノンストップですから
さあ深淵を覗く準備はできたかな?