ぶっちゃけNetflixオリジナルドラマっておもしろいかどうか賭けみたいなところありますよね。

『13の理由』はめちゃめちゃおもしろかったですが『レイン』はクソでした(笑)

見る前に評価が気になっている方もいるんじゃないでしょうか。

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 まだ見ていない人はココだけ読んで。『マニアック/Maniac』は見るべき海外ドラマかどうか

あらすじ

統合失調症と診断された主人公オーウェンはまたしても会社をクビになってしまった。怪しげな臨床試験の被験者になることに...

治験によって統合失調症は治るのか?だがそんな都合のいい話があるはずもなく...

あらすじはざっくりこんな感じです。

監督を務めたのはキャリー・フクナガという日系アメリカ人。物語のいたるところに日本文化やキャストが取り入れられています。

 

マニアックは面白い?評価は?

 

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率直に悪くはないです。1~3話までは秀逸で有名海外ドラマと肩を並べるレベルでした。

スゴイと思ったのは1話の意味不明な導入がラストと繋がったところ。「あ~なるほど」とちょっと感動しました。

 

ただ「この海外ドラマは今世紀最大の傑作!!」なんて言うと海外ドラマファンに怒られそうですね。

「こいつ全然海外ドラマ見てないわ」って思われちゃう

 

わたしは海外ドラマ廃人で、観た海外ドラマは数百本以上。

わたしの感覚としては上位30%くらいの作品かと思います。

 

まだ見ていない人は参考にしていただけたら...

1話の導入を注意してみてください。最後は壮大なカタルシスが!!

 

ココからはネタバレありで感想と考察やっちゃいまーーーす

 

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マニアックのネタバレあり感想

マニアックは世界観が素晴らしい

 

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マニアックはなんといっても世界観が素晴らしいです。キャリー・フクナガ監督の画の作り方は一流ですね。

未来的な発想の脚本にも関わらずレトロ調な表現で旧車や旧型パソコンなど独特な世界観を表現しています。

日本人のキャストも何人か登場します。ドクター・フジタ役のソノヤ・ミズノさんが美しかった!!

とにかく世界観が作りこまれた作品であると言えます

 

1~3話までは名作級!!でも4話以降は失速

1~3話までは世界観に追いつくのがやっと。次から次へと新たな展開の波に襲われ、かなり刺激的な内容でした。

アド・バディという企業(仕組み?)も怪しさプンプン。それに紹介されて行ったネバーディーン製薬の治験もさらに怪しさプンプンです。

AIのGRTA(ガーティー)の存在、臨床試験で何人かがなった「マクマーフィー」の意味など謎だらけ。

3話ではムラモト博士が突然死して「え...これからどうなるんだよ」って全くついていけない展開にワクワクしました。

 

ですが残念なことに4話目から失速しました。

最初がおもしろくて、中盤中だるみがあって最後は盛り上げるというのが最近の海外ドラマの特徴です。

マニアックもこのような構図にはなっているものの1~3話と4話以降の差が激しすぎます。

4話からは精神世界での葛藤が描かれるわけですが、話が進んでいない感がありすぎ...

1~3話までは雪崩のように展開していた話が4話から足踏みしちゃってるんです。焦点が精神世界での葛藤とはいえこれは少々残念でした。

足踏みした分最後の10話での爆発感はありますが、10話も必要なかったんじゃ...

 

【マニアック考察】人と人とのつながりがテーマ

 

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『マニアック』を思い返してみると、この作品は人と人の繋がりに焦点があったことに気づきます

主人公のオーウェンとヒロインのアニーとの出会い。そして治験を通して繋がりあうという奇跡的な体験。ここが物語のキモなのは間違いありません。

他にもたくさんの繋がりについて描いています。

そもそもトラウマとなっているのが人とのつながりです。オーウェンは兄を守るため偽証させられることに悩んでいたり、アニーは妹の死に向き合えずにいます。

AIのGART(ガーティ)もムラモト博士との死別によって鬱のような状態になりました。(AIが鬱って...)

"人とのつながり"が彼らの心を壊してしまった。

 

他にもムラモト博士に変わって試験の指揮をとったジェームズ博士にも"つながり"に大きな問題があります。

有名セラピストの母と確執があり、母(セラピスト)ではなく薬で心の病を治そうと試みていました。その集大成が今回の実験です。

 

そういった”人とのつながり”が登場人物たちの人生を狂わせたのです。

 

結局実験は成功したの?

結局実験は成功だったのでしょか?

ラストでは「大成功ですよ。おめでとう!!」と声をかけるシーンがあって何かが解決したかと思いきやそうではありません。

オーウェンとアニーが前向きにはなりました。

オーウェンは法廷で真実を話し、アニーは妹の死により気まずくなっていた父と向き合います。

 

しかし治験後オーウェンはアニーを避けます。

オーウェンは2つの不安があると言います。

  • 1つ目:アニーは存在しない可能性(自分の妄想)
  • 2つ目:自分が彼女を失望させる可能性(自分に自信がない)

そこでアニーを避け、法廷で真実を話したことで家族により精神病院に送られたことを受け入れます。

そんな気も知らずアニーはオーウェンに会いにいきます。

そこでオーウェンを説得し施設を飛び出し旅に出るのです。

 

実験は失敗。人の心を癒すのは人のつながりでしかない

 

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オーウェンは実験の終わりに有名セラピストであるジェームズの母(グレタ・マントルレイ)の大ファンだと話しかけています。

オーウェンの問題を解決したのは薬でもセラピストの本でもありません。

アニーとの出会いなんです。

アニーと出会うことでオーウェンは自分に自信を取り戻し前向きに生きることを決意します(アニーと旅に出る)。

 

心を傷つけたのが人との繋がりだった一方で、心を癒し勇気づけるのもまた人とのつながりだったというわけです。

 

ジェームズ博士も出会いによって成長する

 

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ジェームズ博士は母の行いからセラピストが不要になるように心の問題を薬で解決する方法を模索しました。

それに並々ならぬ執着心をもっていました。

 

物語の最終話ではネバーディーン製薬の謎のボスに対しジェームズの母が「2度と息子をこの業界で働かせないで」と言います。

ボスはそれを快諾し、ジェームズも反論することなく受け入れます。

ジェームズは「僕の人生を賭けた実験なんだ」とまで言っていたことをあっさり辞めたんです。

 

薬の力でセラピストの必要ない世の中を作るという思いが一切消えてなくなっていました。

実験のエラー(AIの暴走)のせいでジェームズは母と向き合わざるを得なくなりました。

その原因を作ったのはソノダ博士です。フジタ・アズミ博士は母に電話するのをためらうジェームズに強制的に連絡させています。

フジタ博士の存在が、ジェームズが母(トラウマ)と向き合う機会を作ったのです。

 

実験をきっぱり辞めましたことからジェームズがフジタ博士とのつながりによって成長したことがわかります。

 

ラストは1話の冒頭につながる!!

無から突然宇宙が生まれた。宇宙はエネルギー物質がこすれ合い、ぶつかり合った結果だ。巨大な天体の衝突がなければ銀河も太陽も惑星も生まれなかった。

アメーバがある細菌を飲みこむと、ある奇跡が起きた。光合成をおこなう有機体となったのだ。偶然かあるいは必然か。こうしてへんかしたアメーバがあらゆる生命を生み出し、すべての生物の祖先となった。様々な種が誕生し、新しい世界が枝葉のように広がった。

天体の衝突も性の結合もそうだが、結びつきの潜在能力は無限に広がるのだ。

この真理は人間の心にも当てはまる。

この謎の導入。はじめは意味深でしたがラストに全てがパッと晴れやかに理解できます。

人の出会い、繋がりはその人の変化をもたらし、そこには無限の可能性が広がっているということ...

 

このピースが埋まったとき、ちょっとした感動すらありました

 

『マニアック』続編は?シーズン2はあるの?

マニアックを見ると普通はシーズン1となっているところがリミテッドエディションになっていることに気づいた方もいらっしゃったのではないでしょうか。

リミテッドエディションというのは1シーズンで終わりでそれ以上は作らないという意味です。なので続編はありません。

 

ただ、少し続編を示唆していると思わしき部分もありました。

10話でネバーディーン製薬のボスとジェームズ博士、フジタ博士、ジェームズの母で話し合いをしたシーンですが、最後にボスは「ULPに関する君たちの愚かな発想は参考にさせてもらうよ」と言います。

またジェームズ博士とフジタ博士がエレベータに乗っているとフェーズ3で別の実験をしている人(丸焦げ)と鉢合わせます。

深読みしすぎかもしれませんがまったく新しい物語としてまたネバーディーン製薬が舞台となる構想があるのかもしれません。

 

それを踏まえてもNetflixは続編にかなり厳しい基準を設けています。人気作でも次々に切るのでマニアックは少々厳しいかもしれません。

 

【Netflix】『マニアック』って面白い?正直に感想とガチ考察やっちゃいます!!まとめ

 

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マニアックは考察していくとなかなか上手く作られていますね。オーウェン軸とジェームズ博士軸が同じ結論に帰結したり、作りこまれている。

人は人とのつながりによって深く傷つくということ...

人の出会い、繋がりはその人の変化をもたらし、そこには無限の可能性が広がっているということ...

テーマも普遍的で素晴らしいですね。

 

しかし!!

4話からの間延び感はかなり気になりました。7話あたりで脱落した人も多いんじゃないかな...

「海外ドラマたるもの高尚じゃなくてもいいから1流のエンタメであれ」と思っているのでその点では厳しい評価をせざるを得ません。

「傑作だ」と言えないのが辛いところ。

なかなかおもしろい作品ではあるので、2回3回と見るとより理解が深まるかもしれません。

ちなみにマニアックは日本でいうオタクじゃなくて「狂っている」という意味です

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