
『このサイテーな世界の終わり』がサイテー水準だった件
Netflixで配信されている『このサイテーな世界の終わり』が気になっている方も多いのではないでしょうか?
わたしも期待に胸をふくらませ『このサイテーな世界の終わり』を見たんですが...
サイテー水準でした
う~ん。なんとなく全体に流れるおしゃれな雰囲気。マッドでいてそれでも芸術的なヒューマンドラマになるのかと思いきや...
ただただ狂ってるってどういうことだよ(憤怒)
漫画が原作のこの作品。そもそもこんな漫画よく作ろうと思ったな(誉め言葉)。そしてこの漫画をドラマ化しようと思ったスタッフも狂ってる。
あらゆる混沌が奇跡的に融合してできたのがこの作品です。
先ほども言いましたが海外ドラマとしてはサイテー水準ですが、その奇跡の混沌を覗きたい方はぜひ見てみてください。99%後悔しますよ
まず1話からブッ飛んでいる。こいつはすげぇや
Giving Frodo false hope. pic.twitter.com/JQnIlIoMOa
— TEOTFW (@TEOTFW) 2018年1月10日
サイコパスの少年と、人生のすべてを変えたい少女が思いついたロードトリップ。けど、
その道程は、思った以上に山あり谷ありで…。 netflixより
一風変わったボーイミーツガールでしょと思って見始めましたが、そんな生半可なもんじゃなかったです。
まず1話目ですが壊滅的と言っていいレベルで意味が分かりません。
「僕はジェームズ。17歳。間違いなくサイコパスだ」という独白から物語が始まります。
ジェームズは何も感じない自分に戸惑い、何か感じたいと思っています。9歳の時フライヤーに手を突っ込んだり動物を痛めつけたりしても何も感じませんでした。
そこで次に行うのは殺人。
そんなどこか他の人とは違うジェームズに惹かれたヤバい少女アリッサ。
ジェームズはアリッサをしとめるため気のあるふりをして近づきます。
そしてなんだかんだで旅に出ることになるんですが...
サイテーな生活から逃れたいアリッサと人を殺してみたいジェームズの思惑が重なり交差し物語は思わぬ方向に展開していきます。
1話の内容がこんな感じなんですが、書いていて頭が痛くなってきました。
プロットが意味不明すぎます。
ブッ飛びすぎてビビると思いますが、その後物語がより混沌と化します...
ココがダメだよ!!逃避旅行で経験する体験と結末が残酷すぎる
The choice is yours. pic.twitter.com/L8HJdIhslV
— TEOTFW (@TEOTFW) 2018年1月16日
わたしがこの作品をあまり評価していないのはこの1点です。
展開があまりにおぞましく、救いがない。
忍び込んだ家で家主に見つかり、襲われそうになるアリッサを助けるためジェームズは殺人を犯してしまいます。
2人を追い詰める警察官。2人を取り巻く家庭環境。
そしてあのラストでしょ...
悪趣味極まりない
原作者は病んでいますね。もう休め。
もう悲しすぎますよ。展開が...
展開はサイテーでもキャラクターはサイコー
展開がグロテスクすぎるという点でおすすめできる作品ではないんですが、この作品はいいところもあります。
それがキャラクターの生命力です。
まるで命を吹き込まれたかのようにリアルな人間描写があり、キャラクター一人一人が意味を持って登場します。
サイコパスのジェームズ。ブッ飛んだ少女アリッサ。レズの2人の警察官。
でたらめな設定に見えてしっかりディテールまで作り込まれています。
これは2人の少年少女の青春成長物語
Bright f***ing lights for our bright f***ing stars. pic.twitter.com/akO9133aoj
— TEOTFW (@TEOTFW) 2018年1月28日
ジェームズは自分は感情がないサイコパスだと思い込んでいたんですが、アリッサとの旅で感情が揺れ動かされている自分に気づきます。
アリッサにナイフを突き立てるために一緒に行動するのですが、どんどんアリッサにのまれていくジェームズ。
そしてアリッサを守るためジェームズは殺人を犯してしまいます。
その時ジェームズは気づきました。
自分がしたいことは殺人ではなかったと。押し殺していただけで自分には感情があると。
そこで初めてジェームズは自分の感情と向き合います。
一方アリッサはどうでしょう。アリッサの親は離婚しており母親に預けられています。
日々の生活の中でアリッサの父への思いは強くなっていきます。父のもとへ行けば自分は幸せになれると思っていたんです。
ですがこの旅でその幻想は打ち砕かれます。父はただのクズでアリッサが理想としている父親は存在しなかったのです。
2人は旅によって成長します。その描写が妙にリアルで、その点は素直に評価したいです。
『このサイテーな世界の終わり』はおすすめしないけど見る価値のある海外ドラマ
In case you were wondering, perfect human beings do exist. pic.twitter.com/z31l5Mxkm9
— TEOTFW (@TEOTFW) 2018年1月23日
声を大にしておすすめと言えるほど素晴らし作品ではないのですが、わたしは個人的には好きです。
自分では何かを変えることができない無力感とそれにあがく青年達
これが青春じゃなくて何が青春なんだ
甘酸っぱいどころではない残酷な結末。それに耐える自信がある方は見てみてもいいかもしれません。
決しておススメはしませんが(重要)