新海誠作品・完全制覇
新海誠監督作品をすべて見終えました。
新海誠監督作品といえば素晴らしい映像美ですよね。
現実を切り取ったような背景だからこそアニメに入り込み感情移入してしまいます。
そんな素晴らしい映像美に隠れてあまり注目されていませんが新海誠監督はかなり変態です。
全作品を見たことによって見えてきた新海誠の鬼才っぷりとおすすめ映画をランキング化して紹介しまーーーす
- 2002年:ほしのこえ
- 2004年:雲のむこう、約束の場所
- 2007年:秒速5センチメートル
- 2011年:星を追う子ども
- 2013年:言の葉の庭
- 2016年:君の名は。
・第49回シッチェス・カタロニア国際映画祭 アニメ作品部門 最優秀長編作品賞 受賞
・第60回BFIロンドン映画祭 Official Competition ノミネート第18回プチョン国際アニメーション映画祭 長編コンペティション部門 優秀賞・観客賞 受賞
・ニュータイプアニメアワード 2015-2016 作品賞(劇場上映部門)1位
・第42回ロサンゼルス映画批評家協会 長編アニメーション賞 受賞
・第29回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞 監督賞 - 2019年:天気の子
では公開順をおさらいしたところでおすすめ映画ランキングいってみよーーー
2046年、関東某県の中学に通う長峰美加子と寺尾昇は同級生。地上と宇宙に離れたミカコとノボルは携帯メールで連絡をとりあうが、リシテア号が木星・エウロパ基地を経由して更に太陽系の深淵に向かうにつれて、メールの電波の往復にかかる時間は開いていく。やがてリシテア艦隊はワープを行い、ミカコとノボルの時間のズレは決定的なものへとなっていく……
すべてはココから始まった。原点にして頂点
新海誠の最初に公開した劇場映画である『ほしのこえ』。
なんとこの作品、脚本、作画、声優ほとんどを新海誠監督1人で作ったというから驚きです。
冷静に見ると「なんだこりゃ」って作品なんですが、面白いものを作るというより好きなものを作るという気合がビシビシ伝わってきます。
中学生の女の子が制服でロボットに乗って異星人と戦うという趣味全開な内容。
制服の必要性...
女子中学生の制服とかロボットとか新海誠監督の好きな物を全部盛りにした作品です。
1人でアニメ映画を作ってしまう新海誠の鬼才っぷりを感じてください。
狂気がつまった作品です。
ある日、少女アスナは、地下世界アガルタから来たという少年シュンに出会う。2人は心を通わせるも、少年は突然姿を消してしまう。「もう一度あの人に会いたい」そう願うアスナの前にシュンと瓜二つの少年シンと、アガルタを探す教師モリサキが現れる。3人はそれぞれの想いを胸に、伝説の地へ旅に出る―。
ジブリ
なぜか、かなりジブリっぽく作られた作品です。
『秒速5センチメートル』である程度評価されていたものの、その評価は"アニメ好きな人”からだけでした。
「もっと売れる作品を作りたい。俺ならジブリに負けない」という思いが産んだ作品なのではないでしょうか。
新海誠映画はこの作品から万人受けを狙った作風に変化していきました。
全てが宮崎駿の二番煎じで、はっきり言って映画としては微妙です。
ただ美しい背景だけはジブリに勝るとも劣らずだったので、自分の方向性を確信した映画だったのではないでしょうか。
新海誠監督のヒット作への苦悩を感じられます。
”あの遠い日に僕たちは、かなえられない約束をした” 藤沢ヒロキ・白川タクヤ・沢渡サユリは、海の向こうにそびえる謎の「塔」に飛ぶことを夢見ている。しかし転校した彼女は、やがて原因不明の昏睡状態に。少年二人はそれを知り、ある決断をする。「サユリを救うのか、それとも世界を救うのか」はたして彼らは、いつかの放課後に交わした約束の場所に立つことができるのか…。
劣化版『君の名は。』
めちゃくちゃ難解な映画です。
『ユニオンの塔』『平行世界』など中二要素をちりばめ過ぎたのでポカンとなった人も多かったでしょう。
仲良し3人組が"世界か友達かを選ぶ"という壮大なドラマが展開されますが、話について来れた人は少なかったかもしれません。
『君の名は。』には『雲のむこう、約束の場所』に意識的に似せているシーンがいくつかあります。
『雲のむこう、約束の場所』の反省があったからこそ『君の名は。』が完成したといっても過言ではありません。
ラストからの冒頭への繋がりで鬱展開にしたり喪失感というものを味わえる点では新海誠らしい作品です。
アニメ映画として絶賛することはできませんが新海誠を語るうえでハズせない作品であることは間違いないです。
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「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女・陽菜に出会う。
彼女には天気を晴れにするという不思議な能力があり、その力を使って天気を届けるアルバイトを始める。
しかし次第にこの力を手にした天気の巫女には大きな代償があることに気が付く...
少年が大人の少年に成長する物語
さすがの映像美です。
新海監督は憂鬱な雰囲気を駆使するために雨の描写をよく使うのですが、ダントツで一番きれいです。
セカイ系と言われるジャンルでやりたいラストをもってきたなと言う感じです。
全世界が注目する今作だからこそ新海監督が今まで何度も描いてきたラストに似せたんだと思います。
主人公ももちろんですが、須賀や夏美の葛藤が伝えたいものを大きく含んでいるので注目してください。
その辺はこれらの記事で熱く書いています!!
興行収入は1番を獲得するでしょうが『君の名は。』の恩恵が大きいかなと...
小学校の卒業と同時に離ればなれになった遠野貴樹と篠原明里。二人だけの間に存在していた特別な想いをよそに、時だけが過ぎていった。 貴樹と明里の再会の日を描いた「桜花抄」、その後の貴樹を別の人物の視点から描いた「コスモナウト」、そして彼らの魂の彷徨を切り取った表題作「秒速5センチメートル」。
アニメ映画史上最高に切ない恋の物語
とにかくせつない
新海誠氏は鬱展開が大好き。ですが『星の声』『雲のむこう、約束の場所』はとってつけたような鬱展開でしっくりきませんでした。
『秒速5センチメートル』は初めて鬱展開の必然性を見出した作品だと言えます。
ネタバレですが...
壮絶なバッドエンドだと言われていますがラストはハッピーエンドだと思っています。
初恋の相手に思いを寄せ続けた貴樹。一歩も前に進めずにいた貴樹は最後に初恋の人(明里)とすれちがいます。
明里は待っていなかった...だからバッドエンド...
ではないんです
ずっと明里の影を追い、一歩も進めていなかった貴樹がやっと「明里は待っていなかった...」と知ることができた。
最後のシーンでは貴樹が晴れやかな顔で前に歩き出します。
前に進みだした貴樹を示唆した終わり方だったのでハッピーエンドなんです。
それでも貴樹が喪失した時間、思いを考えるとせつないなぁ
千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。田舎町に暮らす女子高校生・三葉と東京で暮らす男子高校生・瀧はお互いが入れ替わっていることに気付く。戸惑いながらも、気持ちが打ち解けてきた矢先、突然入れ替わりが途切れてしまう。自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、三葉に会いに行こうと決心。辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた…。
最終の興行収入は250.3億円と歴代4位!あのハリーポッターを超えており、アナユキに次ぐ順位です。
背景のデッサン力は凄まじいですね、、、
個人的には新宿で映画を見たので「アッ」ってなりました笑
この作品のミソはズバリ「入れ替わり」ではなく「3年間の時間軸のズレ」にあります。
頭の悪い私は「えっ?」ってなりました。
スマホの時代でそれはキツいのでは・・・
他にも見る人によっては「ん?は?なんやて工藤!?」となってしまう箇所がいくつかあります。
映画は2時間だから仕方ないよねテヘペロ度合いが高い人は最高に面白い事間違いなし!!
しかし映画見ちゃうと西の高校生探偵みたいになっちゃうんだよね~って方にとっては微妙かもしれません。
敢えて言おうそれも込々で面白いと・・・
RADWIMPSの曲のようにテンポ良く物語が進んでいくのも魅力だし、主人公がヒロインのために必死になる感じが溜らん!
やっぱり主人公はこうでなくちゃね
しかもまさかのハッピーエンド笑
深海さんハッピーエンド作れんじゃん!このこの~
見終わった後スッキリするから第2位に決定!!
靴職人を目指す高校生・タカオはひとり缶ビールを飲む謎めいた年上の女性・ユキノと出会う。ふたりは約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、次第に心を通わせていく。居場所を見失ってしまったというユキノに、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作りたいと願うタカオ。六月の空のように物憂げに揺れ動く、互いの思いをよそに梅雨は明けようとしていた。
新海誠の絵は展開がリアルでこそ生きる
新海誠の代名詞ともなった「美しい絵」
それは『言の葉の庭』のような日常を切り取ったような作品でこそ真価を発揮します。
歩き方を忘れた大人と靴作りを目指す少年という構図が秀逸すぎます。
満員電車の憂鬱な感じや息が詰まるような東京の風景。
そこにあるのは本当にリアルで、登場人物に非常に共感できました。
あと雪野さんの足のサイズを測るシーンはアニメ史を塗り替えた新たな表現手法だと思うので、それだけでも見る価値ありです。
新海誠監督・アニメ映画ランキングまとめ
最新作『君の名は。』が大ヒットして名の知れたアニメ映画監督になりました。
これまでの作品を見返すとヒットを作るための苦悩がうかがえます。
『君の名は。』はかなり商業的な作品で、今までの作品の反省が生かされています。
しかし、新海誠監督が作りたいものって『君の名は。』ではないんじゃないかなと思っています。
名の知れたアニメ映画監督としての次の作品に期待です。